キミを待っている



「……なん……で?」

喉の奥から声を搾り出す。

僕は今どんな顔をしているだろうか。

ただ、彼女は、ユカリさんは僕の顔を見て自嘲するかのように笑った。

「……そんな悲しい顔しないでくださいよ」

それは……ユカリさんだってそうだ。

「……私が自殺しようとして、それで周りの目が冷ややかになりました」

彼女は語る。

「……私の両親はもうこの土地にはいられないと思ったんでしょう」

彼女の声は涙声にも似ていた。

「ショウタさん、喜んでくださいよ。私、新天地で再出発できるんですよ」

喜べるわけがない。

「安心してください。私、もう誰にも冷ややかな目で見られる事はないんですよ」

安心できるわけがない。

「笑ってください。笑って私のことを見送ってください」

笑えるわけ……ないだろう。

「私……私……」

ユカリさんは泣いていた。

右目は眼帯を濡らしながら、泣いていた。

「それで……いいの」

それでいいの?

「は……い……?」

僕はキミに問う。

「キミはそれで……それで満足できるの!?納得できるの!?」



彼女は……弱い。





「……できるわけ」



ユカリさんは。





「……納得できるわけ、ないじゃないですか!!」