キミを待っている



情報処理室に向かう途中、見知った顔に出くわした。



「ナオキ、残っているなんて珍しいね」

僕のクラスメイトで、一年からの親友のナオキだ。

「よお、藤沢」

彼は両手いっぱいに本を抱えていた。

「……文芸部部長も忙しいね」

「それはそれー!!」

ナオキが叫ぶ。

「……どうしたの」

「……本を積まれた……」

いや、見たらわかるよ、じゃなくて。

「図書館の整理?」

思いつくものがそれだ。

図書館はいつも人手が足りない。
というのも委員が何人もサボるのが原因だ。

そこで文芸部が手伝っているのなら合点がいく。

「……文芸部じゃなくて、個人的に手伝わされてる」

ありゃ、半分外れた。

「……はあ」

「ため息吐かない。もうすぐ冬休みなんだからさ」

宿題が多いけど。

「冬休みねえ。藤沢、今年も一人なのか?」

「その言い草は腹が立つよ」

ナオキは一人じゃないからいいかもしれないけど。

いや……。

「……今年はどうだろう?」

ナオキの顔にはてなが浮かぶ。

僕もなんでこんなことを言ったのかはよくわからない。

ただ……雪城さんの顔を思い出したから。

そうか、出来たら次は僕が雪城さんを遊びに誘おう。

それはクリスマスになるかもしれない……って変な話かも。

僕と雪城さんは、今どんな関係なんだろうか?

雪城さんがどう思っているのか気になってしまう。