大将としての責任を果たせないまま5人が整列し、相手校と向き合い礼をした


泣いている後輩もいたが私は不思議と涙が出なかった
私は泣いてはいけないとさえ思ってしまったんだ

終始無言の私に

"お疲れ様"と労い肩を叩くメンバーもいたが、何も言えなかった


監督やコーチの言葉も今は受け入れる事ができなかった




でも



チームの仲間達に主将として挨拶する時


一人一人の顔をみた瞬間


声を詰まらせ


ひたすら自分の不甲斐無さを詫びた


3年生最後の試合となった今日やっと重圧から解放された瞬間でもあった


1・2年生はコーチに連れられ他の試合を見に移動し、私達3年は防具を片付ける為に更衣室に移動した


3年間共に汗を流した仲間達と思いっ切り泣いて、スポーツドリンクで互いを讃え乾杯した
この仲間達と一緒だったからやってこれた重責

ただただ別れ難くてずっと一緒にいた

そして心の中で仲間に感謝した