彼女の面



返し胴……?

いや、あの重い面をたとえ止めても審判にどう見られるかわからない




ならば



私は彼女の起こりと同時に体をかわし抜き胴に動いた



バーシーーーーーーーン!!







雑念を払い渾身の一撃を放つ



審判の"やめ"がかかるまでは気を抜けない


私は振り返り相手に向かい竹刀を構えた






「胴あり!」



旗が三本挙がる



嬉しさが込み上がる
これで対等!


けれど、


一本を取られた事で
猛烈な反撃が始まった


さっきまでの彼女とは違い
とにかく攻め続ける…



残り1分を切った所で
彼女の強い体当たりにあい一瞬怯んだ隙をつかれ
逆胴を打たれた所で試合終了のブザーが鳴った


「胴あり!!」


歓喜する相手チーム

レベルの違いに一瞬呆然となった
鍔競り合いの一瞬だった…
完敗だった