約束した7時に俺と浅井さんは指定された1階の喫茶コーナーにいた

ギリギリまで誰かと話していた浅井さんが


「よし、じゃあ明日宜しく」

と言って電話を切った時ちょうど監督と隆文君が店に入ってきた

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「お待たせ致しました。」


浅井さんは警察手帳を見せ、互いに名刺交換した

俺の立場は微妙だけど、とりあえず瞳の友人であると告げた
一瞬隆文君の強い視線を感じたが、あえて意識しない様にした

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「大事な試合の前にお時間を作って頂きありがとうございます。葛西君もいきなり呼び出して大変申し訳ないね…」


「田崎から電話を貰って正直かなり驚きましたが、葛西から少し事情を聞いていたのでコイツに付き纏う記者の対応を警察に相談しようかと思っていたので、ちょうど良かったです」


意外な反応で俺は驚いた


「俺……正直実家が今ごたごたしているんで、試合や受験どころじゃ無かったんで……良かったです。
ただ……親父の問題で関係の無い人達まで巻き込む事になりそうだったから…

苦しかった…本当は一人で何とかしようと思っていたんですが、監督にさっき言われて…」