｢今日会うからこれから話すの。二人とも、それぞれが私を心配してくれていて…でも、隆文さんが一番心配なの。家も大変そうだし…｣


｢そうなんだ…あいつ誰か相談できる奴いるんだろうか…佐久間も隆文も今大事な時だからさ…俺と愛美は特待生だから、受験無いけどお前達は受験するだろ？｣

そうなんだよね
隆文さんはもしかしたら、一人で抱えているかもしれない
でも家庭の問題まで踏み込む事はできないし…

どうしたら良いんだろう
札幌で会えたとしても、話す時間なんか無い





私はどうすれば良いのかな

｢余り、悩むなよ佐久間！隆文の事は俺の家族が助けるし…彼氏の手間、隆文の事ばかりお前が心配したら変だろうが。
お前は自分の心配してろ！
佐久間に何も無ければあいつも安心なんだし…なっ？｣

｢ありがとう葛西。
愛美！今一瞬葛西が格好良く見えた！｣

思わず爆笑する愛美にむくれる葛西

あぁ 私は幸せだ

お母さん、私は一人じゃないよ！
大丈夫、きっとうまく乗り越える事できるから…
天国で見守っていてね


自宅前まで二人に送ってもらったら
見覚えの無い車が家の前に停まっていた