「あいつ…一人で抱え過ぎるから、心配でさ。

試合もあるし、受験控えているし俺…心配なんだ。

昨日いきなり俺の家に来てさ…………昔の話聞いた。佐久間、俺何も知らなかった。

あいつ、ずっと昔からあの事件の事、おばさんの事忘れていなくて苦しんでいたみたいなんだ。

元はと言えば、隆文の親父が悪いんだ…
だから、事件の後家庭の中は揉めて…

当時の俺は幼くてよく事情がわからなかったんだけど、見兼ねた俺の両親が隆文を家に連れてきてしばらく一緒に生活していた事もあって………

あ〜! 俺話下手だぁ

言いたい事は、隆文がいきなり昔の話をして驚かせたかもしれないけれど、あいつ悪い奴じゃないし

本気で佐久間をまた苦しめるんじゃないかって心配してるんだ

俺も愛美も…佐久間の力になりたいって思ってる
だから、何かあったら頼れよ?」


真っ赤な顔して話す葛西に私は思わず笑った


「おめぇ マジなんだからな!笑うんじゃねぇよ!」


「いや…男らしい葛西にびっくりしたわ。
ありがとう…頼らせてもらうね……


でも、隆文さんの方は大丈夫なの?」


「それがさ…………」