誓いの言葉・高校編

正直次の大将戦では相手に勝てるとは思えなかった
それはコーチも同意見で、副将戦で私が勝ち副将戦が負けた場合は代表戦で主将同士の勝負で決着をつける

これが家のチームの筋書だ
しかし問題は私が1本で勝っても、大将戦で2本負けしたのでは本数差でチームの負けが決まる


目の前の相手から2本取るなんて…


いや…そんな弱気じゃダメだ
気持ちを前に出さなきゃ


蹲踞をして構えている私に
「あっ!あの女じゃない?葛西先輩と噂になってる例の!」

「そうそう あんなブスなのにね〜剣道もたいしたことないんじゃない?」


回りが噂して笑う声が耳に入る


正面で向かい合う相手の目は明らかに私に対して馬鹿にした目を向けてきた


しかも、口元には薄笑いを浮かべて…………


部員が頑張っているこの試合をそんな風に面白いがって周りから見られる事に正直ムカついた




畜生……………
決めてやる

ボコボコにしてやる



私は深呼吸して立ち上がった
ーーーーーーー


「試合…………始め!」

パチパチ……
ガンバ---


心なしかギャラリーが増えてきた