「椎依、おはよ!」
「おはよぉ…」
「あれ?どうした?元気ないね。昨日いいことあったはずなのに」
由宇ちゃんがニヤニヤしながら、あたしをひじでつつく。
そりゃあいいことあったけど
それと同時に嫌なこともあったし!
はぁとため息をつくと由宇ちゃんが、優しく“どうしたの?”って聞いてくれたから全てを話した。
「そっか…それは難しいね」
「でしょ?由宇ちゃん、どう思う?」
由宇ちゃんに問いかけると、うーんと悩んで
“直接本人に聞いたら?”って言われた。
そうだよね、本人に聞くしかないよね。
よし、決めた!
あたし聞くよ!龍平に!
ちゃんとした気持ち聞いてくる!
「由宇ちゃんありがとう!行ってくる!」
「え、ちょ…何処に?てか授業始まるよ?」
由宇ちゃんの声など無視して、あたしは屋上に向かった。

