「ほら、愛理?ご挨拶して」

「っこ、こんにちは!!」

「あら~~!良い子ねぇ~!!ほら、楓もご挨拶しなさい」

「こんにちはっ!」

「あらー、楓くん可愛いはねぇ~」



お母さん達を交えて話したあの日。

確かあたしが5歳のとき。

あたし達家族が此処に引っ越してきたときのことだった。


つまんないし、ちょっと怖いし、早く家に帰りたかった。



そんなときだった。

「あいりちゃんって言うの?」

「え?」

「おれはしののめかえでって言うんだぁ!」

「あっ、あたしはゆきのあいり!!」

「あいりちゃん、か。
あいりちゃん!いっしょにあそぼうよ!!」

「いっ、いいのぉ??」

「うん、あそぼ!」


手をとられて近くの公園に遊びに行った。