「奏ー!!!!!!!」


夏の日差しが容赦なく照り付けるある日曜日の、あるバカップルの一日。



「藍 おはよ」

私の家の前で待っているのは私の愛して止まない彼氏。

吉澤奏弥

20歳。

私より四つも年上の彼との出会いは、満員電車。


人よりすこぉぉし背の小さい私は、(涙)

どうも痴漢にあいやすいらしい。

その日はいつもより混んでいて、満員電車の中で息がつまりそうだった。


そんな時。

私のお尻に…………

誰かの手があるのが分かった。

最初は勘違いだと思いたかった私。

わざと少し移動すると
同じように手も着いて来て。



私は泣きそうになりながら耐えていた、その時。




「おい おっさん!!!何してんだよ」


助けてくれたのが奏だった。


一目惚れ。

まさにその言葉がピッタリで。


電車から降りた時。二人同時に、


「「あの!!!!」」

って真っ赤な顔で言ったんだ。

「一目惚れ………しました」
真っ赤な顔で照れながらでもしっかり伝えてくれた奏がとっても可愛くて、運命だーなんて、思った15歳の夏。










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