「カナンーちょっと来てくれよー」
「なんだい、ソウ」
「あの星、おかしくね?」

 僕はソウの差し出した望遠鏡を覗いた。

 ソウの、僕と対照的な黒い髪が揺れる。

 ソウと言う名の僕の兄貴分は、男の癖に髪が長い。

 長い髪をポニーテールにしている。

 僕は、そんなソウが大好きだ。


「・・・で、何がおかしいんだい?」
「この・・・星」

 いわれた星を眺める。

 そのとたん。

 真っ白な光に僕は目を奪われ、意識を奪われた。