「春瀬先輩大丈夫ですか?」


「何が…?」


「右足痛いんですか?」


「えっ。」

ヤバいな…。

いつから、気が付いていたんだろう。

誰にも言っていなかった右足の捻挫。


「出るなって言いたいですけど、それでも先輩は意地でも出るんですよね」


「うん。…お願い。誰にも言わないで…」


「言いませんよ…。でも、無理しないで下さい」

どうして、君はそんなにも優しいんだろう。


でも、あの頃のあたしは君を傷つけてばっかりだった。