「酔ってないよな?」 涼介がじっとわたしを見る。 「えっ?」 「ゆったじゃん。卑怯なことはしたくないって。それと……」 「それと?」 「ちゃんと覚えて感じてほしいから」 そう言って、再び唇が落ちてきた。 な、何てことを…… でも……涼介にこんな一面があるなんて。 わたしは思いっきり涼介を抱きしめる。