「ではこれから皆さんが楽しみにしていた新入生歓迎会を始めたいと思います」


司会者の裟菟の声で開始された新入生歓迎会。


時間がかなりとんだことをお詫び申し上げます。


本当にすみませんでした。


駄目な作者に代わってこの物語の主人公であるあたし、美依が謝罪します(そういう美依もこの小説って世界を無視してます)。




それから始まった新入生歓迎会はなんともハイテンションなノリであたしはこれなら大丈夫かな?と思い、歓迎会の会場からそっと抜け出した。


外に出て裏庭へと向かった。


「やっぱりああいう場は疲れるー…って…あれ?」


一人呟きながらお気に入りの木の場所へと視線を向けると既に先客がいるもよう。


裏庭自体、知ってる人が少ないっていうのになんでぇ?


そう思いながらその先客に近寄るとその人は依智だった。


「………あ」


これは、寝てる。


初めて見る依智の寝顔。


一つ屋根の下に住んでいたのに今まで依智の寝顔を見たことはなかったのだ。


こんなとこで無防備に寝るなんて…相当疲れが溜まってたのかな?





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