この声………!!


まさかとは思いながら聞いてみた。


「あの…もしかしなくても…依智？」


物凄く冷たい物言いで怖いんですが…。


っていうかあたし、番号教えたっけ？


『まさかとは思うが美依、相手が誰か確認せずに出たのか？』


…そのまさかです。


なんて言えるはずもなく黙りこくっていると…


『図星か…』


呆れたような声とともにため息が聞こえてきた。




『依智だ。　それとさっきの質問に答えてもらおうか？』


冷ややかな声。


さっきの質問に答えなきゃいけないのかと思うと無意識のうちに顔が歪んでいたらしい。


「美依？　可愛い顔が台なしになってるぞ。　…ほら」


裟菟のその声と同時に携帯を耳にあててない方の耳に息を吹き掛けた。


「ひゃぁ」


思わず電話中だということも忘れそんな声を出してしまった。


『…なるほどな。　アイツと一緒にいんのか』


物凄く冷たく恐ろしい声が耳に入ってくる。


し、しまったぁああ!!


「あ『帰ったら覚えとけよ』


言おうとした言葉は遮られて一方的に電話は切られてしまった。





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