そんなあたしに驚いたのか目をパチクリさせている。


う゛…そんな顔したって話さないんだから!!


てか簡単にバラしてもいいような内容でもないし…。




………にしても夜は冷える。


いまだに目をパチクリさせている水橋クンを放って玄関の鍵を開けた。


「そういえば水橋クンはこんなとこで何してるの?」


肝心な疑問を聞き忘れてたよ、あたし。


まぁ、水橋クンも忘れてたっぽいけど。


「…まさかとは思うけど、ここ、美依んち?」


疑問の答えになってないような返答なんですが…。


しかも返答って表現より疑問に対して疑問で返ってきたんですが。


まさかの疑問返し。


とりあえず頷いた。




「マジかよ…」


聞き取りにくい声だったけどあたしにはバッチリ聞こえた。


えー…まさか………


「オレ、今日からここに下宿するんだけど…」


そのまさかだったー!!!!!!


え…ちょい何の仕打ちですか?


こんな危険窮まりなさそうな奴と一つ屋根の下とか…!!


誰か…


「誰か嘘だと言ってー!!」


あたしの叫び声が住宅街に響いたのは言うまでもないだろう。





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