って話、脱線したね。


目の前の男二人組もちょっと困ってるっぽいや。


いやーゴメンゴメン。


悪気はなかったんだけどね☆


苦笑いを浮かべて帰ろうと方向転換すれば"何か"にぶつかった。


「にゃっ!!」


………。


あぁ…なんと猫らしいんだろう…と思ってしまった。


うん、なんかもう…ごめんなさいしか言えない。




ぶつかったモノを見上げれば…本能が関わってはいけないと命令を下した人物・水橋 依智が…。


驚きすぎて固まっていると


「コイツ、オレの女だから」


と言ってあたしの肩を抱いてその場から離れた。


………ってちょっと待て!!


ぅあー!!


悩むのは性に合わない!!


てかいろんなことありすぎて頭の中、ゴチャゴチャパー!!


なんて思った。


「百面相」


そう言い残してどこかへ消えていった水橋クン。


まぁ…助けてくれたんだろう。




家に着く頃にはすっかり忘れていた。


あたしの本当の姿を見せちゃいけないってことに。




垣間見れた水橋クンの優しさ。


本能は危険だと告げていても水橋クンは水橋クンだ………。





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