花を愛すように君を愛そう。




車に乗っているのはほんの少しの時間。


5分ほどで私の通う学校についてしまいました。



日本的な構造のこの学校が私の唯一の居場所。



風ノ宮女学院。



品のよさを感じる生徒たち。



私はここの一員なのです。



でも・・・、中等部とはだいぶ雰囲気が違います。



少し大人びている少女たちが微笑みながら焦げ茶色をした門をくぐっていきます。


「桜様!!

お待ちしておりました!


お元気でしたか?」


ああ、この子は中等部のときから良く話しかけてくれる子ですね。



その子の後ろにも見覚えのある方々が連なっています。


「ええ。

皆様は、いかがお過ごしでしたか?」



どっと沸ききゃあきゃあと色めく少女たち。



私・・・。


何かしたかしら?