花を愛すように君を愛そう。





川辺に咲く花の彩りが華やぐなか、



気持ちは暗くなるばかり。




その時風がふわりと通り抜けた。



……風があったかい。




気づかなかった。もう春なんだ。



心が動かない今、季節なんて少しも気にかけていなかった。




そうだ。4月になったんだ。




早いな……。




「っ!!!」










その時、突風が吹いた。





強い風に驚きながら、懸命に目を開いた。