「わたくしたちは桜様に、春休みの間会えなくてさびしかったです!!」
私に会えなくて?
私ってそんなにこの方々とお話をしたことがありましたっけ?
「そう・・・。高等部からもよろしくお願いいたします」
「はい! もちろんですわ!!」
女の子たちは本当にうれしそう。頬を桃色に染めている。
どうしてでしょう・・?
そんなことをゆっくりと考えているところでした。
ドンッ!!
「!?」
背中に大きな衝撃。
毎回、びっくりしますが、私はこの衝撃の正体を知っています。
「渚ちゃん・・・。おはよう。 いつもびっくりするから、やめてっていってるでしょう?」
ショートカットの活発そうな女の子。
この学校では一番長身で、177㎝も身長がありとても目立つ、
この学校の、いわずと知れた、王子様 伊吹 渚ちゃんです。
私の家のお隣さんで、畳屋さんを営んでいますがただの畳屋さんではありません・・・。
・・・全国チェーンの大きな会社です。


