甘い夜の、願い事。



さっきまでの酔いは冷めきっていて。


私の手を掴むお兄ちゃんの手が熱い。


私は顔が熱くて、心臓もうるさくて……。




「お兄ちゃん、どうしてあそこにいたの?」


返事も、振り向いてもくれない。


「あ、あのお店、人気だよねぇー安いし。」


沈黙が怖くてへらっと笑ってみせたけど、やっぱり返事はない。



どうして?