不器用男子




 誰か…助けて!!


 ケータイ届かないし…手足縛られてるし…気持ち悪いくらい目の前に山田君はいるし。



いつの間にか、また部屋が真っ暗になってる。



 怖い…!! 



 助けてよ…っ!!




 …木下君!! 木下君!!


 心の中で訴える。



 …って…あれ? なんで、木下君呼んでるの?


 前もあった。 木下君になぜか頼ってる?


 なんで? 


 あれこれ考えてるうちに、ホントにもうキスされる瞬間!!??



 もう寝っ転がってる状態だから、アタックできないし…。



「…ひなみたんのプルプルのピンクの唇♪」



  いーや!! 木下君じゃなくてもいいから!! 助けて!!