「バレるの嫌でしょう?」

 …

「だったら、木下君と別れなさい?」

「…イヤ…」


 気付いた時にはもう、言ってた。

 急いで口を押さえた。

「へぇ? じゃぁ、バラすから。」


 ヤダ…。


「前の体育館倉庫のこと、覚えてるわよね? あれはね、ある人のしかけよ? 今回はそれと関係は…内緒よ?」


 なんで、わざわざ言ったの?

 樹里菜ちゃん、関係してるの?


 
 

 教室に戻ると、みんなは静まり返ってた。

「優里…?」

「…何」

 話は聞いてくれるけど、そっけない。


 千隼は…いない…。


「みんな…どうしたの?」

 そう聞いてみた。