不器用男子

「俺の初恋はねー? 驚かない?」

「うん!!」

「…ひなみちゃんだよー?」


 ひなみちゃんって?


 …私…?

「…?」

「木下ひなみちゃーん!! 今、隣に座ってる子だよ。」

「…マジですか?」

「うん。 でも、大丈夫!! 千隼の彼女になったときにちゃんとあきらめましたから!!」


「そっ、そっかー!! 友達だよ!!」

「あきらめてくれなきゃ、困るっつの…。」


 …千隼?

「あっれー?千隼君ー? どうしちゃったのー?」

 ニヤニヤ笑う凌君。

「あぁ?」

 キレ気味の千隼。

「ヤキモチでちゅかー?」


 凌君の一言で立ち上がった千隼は私の腕を掴んで食堂から出た。


 食堂からは笑い声が聞こえる。


 腕をひっぱられたまま連れてこられたのは千隼の部屋。

「どうしたの、千隼?」