すぐ人の心を読もうとする。 だからあたしにはあまり友達が居ない。 「何考えてるかわかんない」 いつもそう言われた。 葵は違ったね? 「ただ不器用なだけだろ?」 葵はあたしをみんなと同じに見てくれた。 「あたしって変わってるのかなぁ?」 冷たいのかも知れないね…。 もうあたしの心は凍ったまま。 葵にしか温まらないの。 「どうすればいいんだろうね…」 ガチャ…。 「誰?」 後ろを振り返っても誰も居なかった。 「そろそろ戻るね葵…また来るから」 あたしは屋上を出た。