学校に行くとやっぱり葵の事が本当だったって思い知らされた。

「葵くん刺されたんでしょ?」

みんな口々にそう言った。
葵は人気者だからみんなショックなんだ。

あたしは耐えられなくなって教室をでた。

「刺されたの葵じゃなくてあたしだったらよかったのに。」

なんにもないあたしが生きるより。

葵に生きて欲しかった。

あたしは屋上に向かった。
「葵…ごめんね…」

空を見るのは辛いけど…。
見ていないと葵の事を忘れてしまう自分が居るんじゃないかって怖くなった。

「葵…あたしもうどうすればいいかわかんないよ」