〜やっぱ…好き…。〜



タンッタンッタンッタン…。


やべぇ…。

莉己が危ねぇ。


莉己がもし…変な奴らに捕まって…襲われてたら…。


俺のせいだ。


莉己お願いだ…。

神様お願いだ…。

莉己が無事でいてくれ。



走る俺。


走るー走るー俺たちー。

歌ってる場合じゃねぇな。


俺たちの部屋は三階の一番奥の部屋だった。

運わりぃなぁ…。


下に続く階段へは一番遠い部屋だ。


はぁ…はぁ……疲れた…。


それでも、俺は走る!

莉己のために。

俺は…莉己が好きだから…。



そして階段へさしかかった頃…。


『誰っ!!』


莉己らしい声が聞こえて来た。

ほぼ叫びに近い状態の。


俺は重たい足を今まで以上に早く走らせて、階段を駆け下りた。



莉己っ!…………………………