「……あずさ、終業式もう終わっちゃったよ?」 そんな遥菜の言葉で私は想いの中から覚めた。 私ってば、何を考えていたんだろう。 ちょっと考えすぎた。 ……夏休み、何しようかな? 何もすることなんてないけど。 ――結局その日一日先生に会えることもなく、時だけが過ぎていった。