そう言って、座っていた足をくみかえた。 「えぇ〜? 何も用なしってことはないんやろ? ……スクラバ買うくせに!」 「……は? スクラバ……?」 私が聞き返すと、遥菜は身を乗り出して話し始めた。 「スクラバ知らんの!? 今めっちゃネット上で持ち切りになってるやーん! 新種の恋愛シミュレーション! かなりグラフィック綺麗らしいで〜」 遥菜は、目をキラキラさせながらポケットから携帯を取り出し私に見せた。