「名前は、高瀬香織ちゃん。血液型お前と相性ばっちりのA型。今までに付き合った人数は2人でその内一人に未だに言い寄られているらしい。」

「ふま、そ・・・うごっ」

「おいおい。飲み込んでから話せよ。」

―ごっくん。

「それってつまりまだ別れ切れてないってことなのか?」

「んーどうなんだろ。真奈情報だしはっきりとは言えないよ。」


学食で俺と朋樹はうどんをすすりながら携帯とにらめっこしていた。大事な大事な情報収集をしている最中だった。朋樹と俺の携帯は同時に鳴り響いた。俺の相手はもちろん香織だった。言うまでも無いが朋樹にかかってきたのは彼女の真奈ちゃんから。

俺が先に電話に出た。

「もしもし」

「あ、お昼にごめんね。今日これから授業ある?」

「今日はもう無いから、今朋樹と飯食ってるよ。どうした?」

「うん、今日はもう授業が無いから良かったらこれから4人で遊ばないって誘おうと思ったの。」

―ガタン


「遊ぶ!!!!!」

椅子が倒れたのも周りの痛い視線も気にせずに俺は一つ返事でOKした。そう、朋樹の返事も聞かずに。

「はいよ~じゃあまたな!」

朋樹もほぼ同時に電話を切った。

「お前がどうせ行くっていうと思ったから俺も行くって言っといたわ。」

「ありがと!恩にきる!」

そのまま俺と朋樹は俺の車で2人が待つS高校へ向かった。ここに来るのは学校祭以来だ。校門の近くに車をとめ俺が二人を迎えに行った。気が付けば周りを女子生徒に囲まれていた。

「きゃー!!!かっこいい芸能人ですか!?」

「アド交換してください♪」

「だめ!あたしが先!!」

そんな会話に包まれ目眩がした。
すると群れを割くように香織と真奈が現れた。すると他の女子達は騒ぐのをやめた。