キスより甘く。

な、な、なんなの…

離したけどもジィッと頭から爪先まで見てくる佐伯諒。



「な、なに…!?」

「怪我は」

「け、怪我…? してない、けど…」

「そう」


するとクルリと背を向け、歩き出す佐伯諒。

え。

何。

もしかして、

助けてくれた……??



「千麻!」


茜がパタパタと駆け寄ってきた。


「大丈夫??」

「うん、なんとか」

「てか、ビックリだね!?バスケ部って今日、体育館練習じゃん??」

「うん?」

「体育館からわざわざ走ってきたんだね、佐伯諒」

「……」



え。

嘘。

こんなに遠距離なのに……??