む?

元を辿れば全部この男のせいなんじゃ?

ジロリと目の前の男を睨みつける。



「ん?」

「……私、戻る。大会近いしみんなに迷惑かける…」

「駄目だよ」


なっ。


「あんたに関係ないでしょ」

「頭近くにボールが当たってるんだよ? 危険だ」

「そんなのどうだっていい! てか、ぶつけたのあんたじゃん!」

「だから、行かせない」

「……っ」



グッ、と腰を引かれ、再びベッドに背中をつく。



「なにし……っ、」



息を呑んだ。



目の前の男は



見たこともない酷薄な瞳をしていた。