体が異常に震える。
けど、目はそれを放さない。

後ろから誰かに、ロープを首に巻かれた。
あたしの体は恐怖で覆われ、体が自由に動かない。

「アンタ。龍介の妹…だって?
それに…雷龍の誰かの女。…なんだよな?」

男はあたしを見て、怪しい笑みを浮かべる
「そんなに怯えちゃって…。
大丈夫だよ?彩夏ちゃんには何もしないから♪」

あたしが馬鹿だったんだ。
目の前には、首を絞められて、軽く失神してる男の子。
今にも、意識を飛ばしそう。

「その子を放してっ!!!!」
あたしは力づくに叫んだ。
「…るせぇな。叫ぶんじゃねーよっ!!!」

―――ドスッ

男は男の子を放して、あたしの腹を殴った。

お腹に鋭い衝撃がくる。
男の子はその場に倒れた。
まだ、意識はある。
倒れながら、あたしを見つめてる。

男達はあたしの首にあるロープを強く締める
「……っ!!!!」

…苦しい。

「そのお姉ちゃんを放せっ!!!」
男の子は、ゆっくり立ち上がってあたしの首を絞めてる男に、体当たりをした。
そのおかげで、男が掴んでるロープが落ちる

男は男の子に近づいていく。
あたしは後ろの男に回し蹴りをして、腹を打った。

そして、前で男の子に、今にも振り落としそうな拳を掴んだ。
「…子供に手ぇだしてんじゃねーよ」
男は驚いて、後ろを見た。
完全に伸びてる男を見るなり、顔が青ざめていく。
あたしはそんな男の顔面を蹴り、腹を打った。