「そうっ!!!
龍兄はあたしのお兄ちゃんっ!!!」
あたしはみんなに言った
龍兄は笑って「吃驚した?」とみんなに言った

みんなは「確かに似てる…」「美女美男だな…」「ほんま。両親どんな顔だよ…」「…意外な組み合わせ」「すげぇ!!」などと言ってる

「…龍介さん。どうぞこちらへ」
祐樹は奥の部屋に案内した
久しぶりに入る部屋。

祐樹達とあたしと龍兄。
…変な展開。

祐樹はいつも自分が座ってる所に龍兄を座らした。
そして、祐樹は涼の隣に腰掛ける。
あたしも祐樹の隣に腰掛けた。


――――RRRRRR♪

龍兄の携帯が鳴った。
「…失礼」
龍兄は立ち上がって、部屋の隅に行った
「お前から掛けてくるなんて珍しいな。一輝」

――――ドクッ

あたしの肩が大きく揺れた。
「…彩夏?」
祐樹が心配そうに聞いてくる…
だけど、今は答えられないよ……。
みんなも、心配そうに見てる

「おう。彩夏なら元気にしてるぞ?」

…いや。
イヤ。
あたしの体が小刻みに震える。
体中が叫んでる。
「ん?彩夏に会いたいのか?」

やだ。
会いたくないっ!!!
声も聞きたくないっ!!!

あたしは部屋から勢いよく出た。
そして、そのままここを出る。