「1番目立ってたよな~!!」
「本物の姫と王子だったな~!!」
みんなは口々に言う。

―――フラッ

祐樹が支えてくれた。
…ヤバイ。

「拓、お茶」
「あっ!!はいっ!!!」
祐樹は拓からお茶を受け取って、素早くあたしの口に注ぐ。
陸はあたしの背中を擦ってくれる。
祥は持ってたタオルで風を仰ぐ。

―――キンッッッ

「・・・っ!!!!!」

激しい痛みが頭を襲う。
あたしは頭を押さえた。
動機も激しくなる。

「慎。薬」
「はいっ!!!」
祐樹は薬を受け取って、あたしの口に当てる
あたしは大きく息を吸う。

だんだん痛みが和らいできた。

祐樹が再度、お茶を口に注ぐ。
あたしはゆっくり飲み込んで、呼吸をした


ちょっと、忘れかけていた。
あたしは病気で…
不明の病気で…
そして後半年
長くて1年しか生きれない事を…。

信じたくない。
ウソだと思いたい。

でも、この痛みが真実だと伝えてる。