あたしもついて行こうとしたら涼に捕まえられた。

「彩夏はご飯食べてから」
涼はあたしの手を引いて、イスに座らせた。
そして、ご飯を運んできた
「…ありがと」
「どういたしまして」
涼はあたしの向かい側の席に座る。
「涼。先に行ってもいいよ?」
「だ~め。彩夏危ない」
涼は二コッと微笑んであたしにスプーンを握らせた
「…ありがと」

涼は、あたしの食べる姿をニコニコしながら見てる…。
…食べづらい。

「どしたの?食べないの?」
「食べるよ」
あたしは口に運んだ
「おいし~!!拓っ!慎っ!!超おいしっ!」
あたしがキッチンを振り向いて微笑むと、拓と慎は微笑んでピースした。

「陸があんなに泣く所。初めて見た…」
涼は小さく呟いた。

「だろうね。みんなの前では“辛くても泣けない”と言う思いがあったんじゃないかな?陸は意外に恥ずかしがり屋じゃん?」
涼はあたしの言葉に吃驚しながらも、微笑んだ

「彩夏。ありがとな」
「へ?
あたしお礼されるような事してないよ」
あたしが言うと、涼は笑って「彩夏らしい」と言って笑った