祥はあたしをゆっくりと起き上がらせた

「大分、うなされてたみたいだけど…大丈夫か?」
美形の人が心配そうに見つめてくる

「・・・っ!!!」
また動機とめまいが襲ってくる

「彩っ?!!」
あたしは、ポケットから薬を取った。
口に当てて大きく息を吸う。

祥はあたしの背中を擦ってくれてる。
そんな様子を見て、1人の男が屋上から出て行った。

あたしは自分を落ち着かせるために、大きく呼吸する。
だんだん落ち着いてきた…。

多分。次は・・・

――――――キンッッ

「…あっ!!!!」
あたしは激しい痛みに頭を押さえた。
祥はずっと背中を擦ってくれてる。
分かる。
自分でも…。

頭の痛みと動機、めまいが悪化している事。

―――――ガチャ

さっきの男が戻ってきた
あたしの前に来て、何かを差し出す
ペットボトルのお茶。
「…あ…りが…と……」
あたしは受け取って飲んだ。
そして、いつも通り自分を落ち着かせる。

「彩…大丈夫か?」
「…ありがと。祥」