「…っ……うぅっ…」

拓の胸の中でたくさん泣いた。


あたしは拓に抱えあげられて、公園のベンチに座った。

子供達の楽しそうな声が聞こえてくる。


その様子を楽しそうに見てる母親達。
あたしはまだ拓の胸の中で泣いてた。


「お姉ちゃんっ!!!」

聞き覚えのある声が聞こえた。

「…優君」

優君は、あたしを助けてくれた男の子。

「何で、泣いてるの?」

優君が可愛い顔で聞いてくる。


「泣かないでっ!
お姉ちゃんは笑ってた方がいいんだよ!!」

優君はあたしの手を握って笑った。





―――ガチャ


「遅かったじゃないかっ!!」