拓は優しく抱きしめてくれた
「拓…何処か行き…たい」
あたしは拓に頼んだ
拓は一瞬困ったような顔をしたけど、頷いた

今は……ここにいたくない。
祐樹も、あたしに出て行って欲しいよね?

あたし……確実に祐樹に嫌われたな。

拓はあたしの手を優しく引いてくれた
「彩、良かったな。それが水に濡れても落ちない化粧品で…」
「そう…だったんだ…」
「んじゃ、行ってくるわ」

拓はみんなにそう言って出て行った
「…彩は何処行きたい?」
「……アイス…食べたい」
「分かった」

拓は優しくあたしの手を引いた
通り過ぎる男や女は必ず振り返る

「あたし…そんなにひどい顔?」
拓はフッと笑って「チゲぇよ」と言って、あたしの頭に手を置いた

しばらく他愛のない会話をしてると、1つのお店に辿り着いた
「アイス専門店」

拓は微笑んで、あたしの手を引いて入った
「……凄い」
「だろ?」

色んなアイスがいっぱいある
「今日は特別に俺が奢る」
「ありがと拓」

あたし達は、アイスを頼んで食べた
「…おいしい!」
「ここの店、俺も好きなんだ♪」
「そうなんだ!」

あたし達は食べ終わると、来た道を戻った

―――カンカンカン~

「幸せの鐘だ・・・」
「本当、幸せそうだな」
結婚式をやってた。

祐樹…。
まだ…怒ってるカナ?