みんなの頬に、涙が伝わってる
でも、優しい顔であたしを見てる
「……泣かないでよ」

あたしは笑った
「……泣いてねーよ。……自分はどうなんだよ」
祐樹は自分の涙を拭って笑った
みんなも、涙を拭って笑った

陸はあたしの手を握って、片方の手で涼の手を握った。
涼は祥の手を握った。祥も大輔の手を握る
大輔は、祐樹の手を握った。
祐樹はあたしの手を握る。

これであたし達の輪ができた。

「……彩夏は、俺らの一生の仲間だ。
何処にいたって、離れていたって、俺らは繋がってる。みんな、ずっと一緒だ」
祐樹は優しい顔で笑った
みんなも優しい顔で笑う。

あたし達は、黙って笑ってた
何も喋らなかったけど、気持ちが通じてた気がした
心地良かった。
温たかかった。

「…よし!!弁当食うかっ!!」
祐樹の1言で、みんなは準備をした

あたしは陸のおにぎり食べながら可愛い笑顔を見せてる所や、祐樹がウィンナーを食べてる所などをたくさん写した

「彩夏!おにぎり食べてっ!!超おいしいっ!」
陸はおにぎりを差し出してくる
あたしは受け取って食べた
「本当だっ!!!超おいしいっ!!!」
「だろ?感謝しろ」
「えっ!?祐樹が作ったの!!!?」
「ああ。そうだけど?」
祐樹は不思議そうに聞いてくる
「い、意外・・・」

あたしが驚いてると、涼が笑った
「祐樹ね、調理師の免許持ってるんだ~」
「う、うそっ!!!!」
「こんなことで嘘つかねぇよ…」