「…んぅ……」
あたしはお腹が空いて起きた

「あ。さーちん起きたっ!!!」
陸はあたしを見て抱きついてきた
「お腹すいちゃって…」
「俺も一緒っ♪」
陸はあたしに抱きつきながら言った

「みんな、まだ寝てるね…」
「うん。爆睡中だよっ!!!」
陸は可愛い笑顔で上目使って言った
ち、超キュートっ!!!

陸は立ち上がってあたしの手を握った
「行こっ!!」
「へ?何処に」
陸はあたしを簡単に引っ張り上げた
さ、流石…。
こんなに細くても筋肉は付いてるんだな…。

「俺のお気に入りの場所♪」
「…へ?」
あたしは陸に抱えあげられた
「あたし重いよっ!!」
「ん?軽いじゃん♪」
陸は笑うと、一気に走り出した

は、早っ!!!

すぐに、草で覆われた、洞窟みたいな所に着いた
「…り、陸?ここに入るの?」
「うんっ!!
外はこんなのでも、中は凄いからっ!!」

陸はあたしを抱えあげられたまま、中に入った

―――――ピチャン

水が垂れる音が静かな洞窟に響く。
静かで、心地い涼しさ。

でも、暗いから怖いんですけど…
あたしは陸の首に手を回した
陸はあたしを抱えあげたまま、奥へと進む。