チュン…チュン…

 鳥の鳴き声が聞こえてきてうっすらと目を開けると…

 「やっと起きやがった」

 クリュウさんがいた
 だけど寝起きだった私は…

 『きゃーーーっ!!!』

 バチンッ…

 叫び声と共にクリュウさんの左頬に私の右手の跡が残ってしまった

ーーーーー………
ーーー………
ーー

 「………」

 『…あの~クリュウさん…?』

 私がクリュウさんの左頬を叩いてしまった後ずっとこの調子…
 セナさんや船長さん達に助けを求めても大笑いをしているだけでそれがかえってクリュウさんの怒りを膨らませていた

 『本当にごめんなさい…』

 いくら謝っても無視を続けるクリュウさん
 そんなクリュウさんを見て私は悲しくなり涙が溢れてきた

 『…うっ…ヒック…』

 「えっ…!?あ…おいっ…」


 急に泣き出したので慌てているクリュウさん

 「…クリュウ。渚ちゃんを泣かせるとは良い度胸ですね…」

 後ろからシイさんが物凄い黒い笑顔でクリュウさんに近づいた

 『ごめんなさい…っ…クリュウさんは…何も悪く無いんです…クリュウさんも本当にごめんなさい…』  

 今にも殴りかかりそうな勢いのシイさんを止めてもう一度クリュウさんに謝った

 「…俺こそ悪かったな…」

 そう言ってくれた事が嬉しくて泣き顔のまま笑顔を向けると船長さん意外の皆さんが顔を赤く染めていた

 そんなこんなで楽しい日々が続いていた
 そして…この海賊一味とのお別れも近づくなか私は予想もしていなかった…
 大事なものをあいつらの手で奪われることを…