告白[短編集]

「田代さんにそんなふうに言っていただくなんて。」


母さんが頭を下げる。


「申し訳ありません。」


俺も頭を下げた。


「いや、やめてください。
その男が悪いだけで、立川くんに悪い所はないんですから。」


「ありがとうございます。」

母さんと俺は顔を上げる。

「それで、その痴漢なんですが、綾ちゃんまた狙われてると思うんです。」


俺も母さんの言う通り、俺がいない時を狙って来ると思う。


「それでですね、いろんな考えがあると思うんです。
被害にあわないように電車通学をやめるとか。
でも、バス通学にしても、嫌な話ですが、結局痴漢ってあると思いますし、これから嫌な思い出があるから、一生電車乗らないのは無理な話だと思うんです。」


「それはそうですが、どうしろと?」


綾の母親も泣き止んで、母さんの話を聞いていた。


「痴漢、捕まえませんか?」