「望、待たせたな。」


隆が帰ってきた。


「あれ、田代さんもいたんだ。」


綾に気づいたけど、あんまり気にしてないな。


まさか、自分がいない間に、俺が告白されてたなんて思ってもいないだろうな。

そういえば、なんで綾の事知ってたんだ。


綾に聞いてみるか。


「隆の事知ってるの?」


「うん、二年の時同じクラスだったの。」


「そうだったんだ。」


「そうだよなー。
俺と同じクラスだったもんな。
今、卒業記念にいろんな人とツーショット写真撮ってんだ、田代さんも撮ろうよ。」


使い捨てカメラをポケットからだした。


「えっ、えっと。」


どうしていいか、俺を見る綾。


「隆、ストップ。
綾とツーショット写真はダメだよ。」


訳がわからないって顔の隆。


「なんでだよ。」


「そりゃ、もちろん。
俺がヤキモチやきの彼氏だから。」


固まる、隆。


うれしそうな、綾。


「へっ?
かっ彼氏?
あっさっき、綾って呼んでた。
えっ、えっ、えっ。
えーーー。」


桜の木の下で、隆の叫び声が響いてく。







end