告白[短編集]

「なんだよそれ。」


阿久津が手を捕まれながら怒鳴る。


お前の気持ちもわかるが、それは俺が言いてぇよ。


恥ずかしくてたまんねぇんだよ。


舞とつないでる手を、どうしていいかわかんねぇ。


「それなのにさぁ。」


まだ話続くのか。


今度は、常識人かよ。


もう勘弁してくれ。


「さっき、幼なじみって言うから。
でも、聞いたら家泊まるって言ってるし。
全然ただの幼なじみじゃないじゃない。
私達お邪魔だから、行くね。
二人とも素直にね。」


「だから、待てって。」


非常識人二人に引っ張られ、ジリジリと出て行く阿久津。


女相手だから振り払えない阿久津は、案外いいやつなのかもしれない。


「話を聞けー。」


あいからわず阿久津無視されてんなー。


常識人は、俺と舞にに手をふって、教室を出て行った。






教室に残った、俺と舞。


これ、どうすんだよ。


「……ひまわり。」


舞の小さな声。


あきれてんのか?


くっそー、めちゃくちゃにこえーけど、舞の顔を見なきゃ話にならねぇ。


俺は気合いを入れて、舞を見る。