告白[短編集]

「なんで舞と付き合ってるって思ってたと思う?」


そりゃあ、あれだろ。


「噂のせいだろ。」


バスケ部のながした噂。


「うーん、正解半分かな? 」


半分?


「あの噂で、みんな付き合ってるの確認したって感じかな。」


「意味わかんねぇだけど。」

「わかんないかー。
無意識なんだよねぇ。」


「なに言いてぇんだよ。」


「しょうがないから、教えてあげるか。」


おい、非常識人、なんで上目線なんだよ。


「中井くんね、いっつも舞見てるよ。」


「はっ?
意味わかんねぇよ。」


「うーん、そうだなー。
例えば、舞が校庭で体育の授業受けてたら、ずっと外の舞見てるし。
全校集会で列んでる時も、舞見てるし。
それから「もういい。」


俺は話をとめた。


スゲー、恥ずかしい。


なにそれ、ありえない。


俺の気持ちバレバレだったのかよ。


「それでねぇ。」


うそだろ、話続くのかよ。

「女の子たちから、『ひまわりくん』って呼ばれてたよ。
いつも舞を見てる姿が、太陽見てるひまわりみたいだって。」


クスクス笑う非常識人。


恥ずかしすぎて、声がでねぇ。