告白[短編集]

「まさか、好きな人って中井じゃないよね。」


阿久津なに言うんだよ。


「阿久津くんに関係ないでしょう?」


「告白したんだ、関係あるよ。」


それ、関係ねぇよ。


「中井しかないだろう。」


いや、俺じゃねーよ。


確実に俺じゃないやつ。


あー、ムカつく。


チクショウ、誰なんだよ。

「誰だっていいでしょう。」

いや、よくねーよ。


俺も知りてーし。


「じゃ、やっぱり中井か。」

「もういいでしょう。」


舞が俺の手を引いて歩き出そうとする。


「違うなら違うって言ってみろよ。」


阿久津しつこいな。


舞の足が止まった。


どうした舞?


手をぐっと握られる。


どうした?


俺も握りかえす。


俯いた舞の顔をのぞく。


下唇を噛んでるのが見える。


舞の癖。


悩んだり考えこむとでる癖。


何に悩んでるんだ。


「舞、好きな人の名前言っちゃえば?」


「そうそう、阿久津くんもあきらめられるだろうし。」


お前ら、清水はいいのかよ。


いいかげんにしろよ。