駝鳥とリンドブルム

一年前、中学最後の走り高跳びで失敗をした。

それで怪我をして以来、陸上から身を引いてる。

それでいいじゃねぇか。

陸上部だって、お前に言われなきゃ入ってない。



「俺はもう、飛べねぇんだよ…」



あの事故以来、俺は飛べなくなった。

飛ぼうとすると、足が竦むようになった。



「だったら、走ろうよ!」



俺は飛べなくなってから、専門競技を変えた。

変えさせられた。





「…うるせえよ…」





俺の屈辱が、走り高跳びエースのお前に解るのかよ…?