「私、駆がいないと寂しいよ」

「俺は寂しくねぇ」



翔子は引かない。

翔子は何度も、こうして説得を試みていた。



「駆はフォームもキレイだし、運動神経いいんだから…」





「うるせえっ!」





翔子は身を強張らせた。





「どうせ、俺は、飛べねぇんだよ!」





そうだよ。

どうせ…。